Archive of Vanished Flora
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竜血繖 Haemadendron umbraculiferum
Specimen · N°091 · 霧

Haemadendron umbraculiferum

傷つけたときだけ、木は血のように赤い滴を流します。

FOUND 12.6°N 54.0°E · インド洋に浮かぶ孤立した岩の島の乾いた高地  ·  ✝ EX · 最終確認 2024 年

竜血繖は、インド洋の孤立した岩の島の乾いた高地に立つ、高さ数メートルの背の低い樹。幾本もの枝が上へ伸びてから外へ折れ返り、裏返した傘のように密な半球形の樹冠をつくる。この傘形は強い日ざしから足もとを陰にし、夜霧の水滴を枝づたいに根へ集めるため、雨のほとんど降らない石灰岩の斜面でも生きられる。枝先には硬い剣状の濃緑の葉が房になって密生する。幹や太い枝を傷つけると、切り口から深紅の樹液がにじみ出る。土地の人が竜血と呼ぶこの赤い樹脂は、空気に触れると数時間で固まり、暗い赤の瘡蓋となって傷をふさぎ、乾きと菌から木を守る。流れる赤が見えるのはほんの短いあいだで、古い幹には幾つもの赤黒い筋だけが残っていく。

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肖像

標本写真 / archival still
竜血繖
STILL · 標本写真

「血を流す傘の木」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
竜血繖 plate 1PLATE I
竜血繖 plate 2PLATE II
竜血繖 plate 3PLATE III
竜血繖 plate 4PLATE IV
竜血繖 plate 5PLATE V
竜血繖 plate 6PLATE VI
竜血繖 plate 7PLATE VII
竜血繖 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
インド洋に浮かぶ孤立した岩の島の乾いた高地。降雨のほとんどない石灰岩の斜面に点々と立つ。夏は焼けつく日ざしが続き、水はおもに夜霧としてしか届かない。
Local name · 現地での呼び名
血を流す傘の木
Folklore · 現地伝承
現地では、竜血繖が乾季に赤い滴を落とすほどその年は雨が遠いとされ、幹に刻まれた赤黒い筋の数だけ、その木が耐えた渇きの年月が読めると語り継がれてきた。
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発見地

Coordinates
12.6°N 54.0°E
インド洋に浮かぶ孤立した岩の島の乾いた高地
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記録

傷つけたときだけ、木は血のように赤い滴を流します。

乾ききった岩の島で生き延びるため、赤い樹脂で自らの傷をふさぐからです。

枝は上へ伸びてから外へ折れ返り、裏返した傘のような半球の樹冠をつくります。

その形が足もとを陰にし、夜霧の水滴を枝づたいに根へ集めます。

樹皮を裂くと深紅の樹液がにじみ、空気に触れると数時間で黒ずんで固まります。

流れる赤が見えるのはほんの短いあいだで、古い幹には赤黒い筋だけが残ります。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Haemadendron umbraculiferum  A. Reinholt, 2022
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › HaemadendronalesHaemadendronaceaeHaemadendron › umbraculiferum
Voucher · 標本
AVF-091 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2024 年
Collector · 採集
N. Drei
2019-08-17
Synonym · 異名
Haemadendronopsis umbraculiferum L. Fontaine, 2017
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba perennis, rhizomate tenui, foliis linearibus, inflorescentia pauciflora. Typus: インド洋に浮かぶ孤立した岩の島の乾いた高地. Species iam extincta.
Discovered / Described
2019 / 2022
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 28
開花期 Flowering
夜明け前〜早朝の数時間
送粉 Pollination
夜行性の小型蛾
基質・pH Substrate
石灰質・弱アルカリ性 (pH 7.5+)
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Haemadendron属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
umbraculiferum種小名 / EPITHET
umbra
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