Archive of Vanished Flora
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雲海蘭 Nubivola pendula
Specimen · N°020 · 霧 · ▶ 動画あり

Nubivola pendula

土に触れず、霧だけを飲んで枝に咲きます。

FOUND 13.2°S 71.5°W · アンデスの雲霧林  ·  ✝ EX · 最終確認 2024 年

雲海蘭は、高さ8〜14cmの着生植物。土に根を下ろさず、苔むした枝に細い根を絡め、流れる霧から水を得る。厚い緑の葉と、淡い藤色の小さな花を、枝から垂れるように咲かせる。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「霧飲み」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
Narration · ナレーション音声
0:00 / --:--
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
雲海蘭 plate 1PLATE I
雲海蘭 plate 2PLATE II
雲海蘭 plate 3PLATE III
雲海蘭 plate 4PLATE IV
雲海蘭 plate 5PLATE V
雲海蘭 plate 6PLATE VI
雲海蘭 plate 7PLATE VII
雲海蘭 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
アンデスの雲霧林。標高の高い、絶えず霧が流れる森の、苔むした木の枝の上にだけ着生する、という設定。
Local name · 現地での呼び名
霧飲み
Folklore · 現地伝承
現地では、雲海蘭がよく咲く年は、霧が深く水が豊かになるとされてきた。
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発見地

Coordinates
13.2°S 71.5°W
アンデスの雲霧林
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記録

土に触れず、霧だけを飲んで枝に咲きます。

根は地面に届くことが、一度もありません。

アンデスの、雲霧林。

絶えず霧が流れる森の、苔むした枝の上に、雲海蘭は着生します。

厚い緑の葉が、枝から垂れるように広がります。

その間から、淡い藤色の小さな花が開きます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Nubivola pendula  H. Voss, 2020
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › NubivolalesNubivolaceaeNubivola › pendula
Voucher · 標本
AVF-020 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2024 年
Collector · 採集
E. Mori
2020-09-06
Synonym · 異名
Nubivolopsis pendula Y. Aoki, 2018
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba parva rosulata, foliis crassis glaberrimis, floribus parvis stellatis. Typus: アンデスの雲霧林. Species iam extincta.
Discovered / Described
2020 / 2020
草丈 Height
8〜14cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 30
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
風媒
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
2,000〜2,800 m
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語源

学名の語源
Nubivola属名 / GENUS
nubivol雲を行く
pendula種小名 / EPITHET
pendula垂れ下がる
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 谷霧と枝上の苔層

13.2°S, 71.5°W 付近の東斜面では、急な谷が午後ごとに湿った空気を押し上げ、片岩と砂岩の露頭を越えた冷たい斜面風が樹冠を濡らす。酸性に傾いた薄い土壌の林では地表より枝上の苔層が安定し、雲海蘭の細根はその湿った繊維にだけ深く絡む。土を避ける性質というより、枝の上にだけ発芽床が残る植物と見える。

2026-06-24 · 霧年の開花と結実

花は霧の多い年に二、三週間だけ増え、淡い藤色の唇弁は朝霧がほどける短い時間にもっとも開く。訪花者は画面には残らないが、花径と香りの弱さから、小型のハチかハナアブに頼ると推定される。結実後の種子は粉のように軽く、谷風と霧滴の乱れに乗る。ただし発芽は任意の枝ではなく、特定の樹皮菌と厚い苔層が重なる場所に限られる。

2026-06-24 · 標本に残りにくい植物

雲海蘭が記録から抜け落ちた理由は、稀少性だけでは説明しにくい。株は親指ほどで、開花期は霧の濃い季節の短期間、しかも苔枝の高所に吊り下がる。花を失った乾燥標本では厚い葉と細根ばかりが目立ち、近縁の小型着生ランとして処理されやすい。古い採集票に残る「霧飲み」の名だけが、別物であった可能性を示している。

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