Archive of Vanished Flora
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蟻宿樹 Myrmecoxenia cavernosa
Specimen · N°080 · 雨

Myrmecoxenia cavernosa

この木は、蟻が運ぶ残骸しか食べません。

FOUND 4.3°S 142.0°E · ニューギニア島の低地熱帯雨林  ·  ✝ EX · 最終確認 2011 年

蟻宿樹は、熱帯雨林の枝の上に着生して育つ、こぶのような植物だ。枝からは水も養分もほとんど得られない。そこで幹のかわりに、こぶし大からラグビーボール大に膨らんだ褐色の塊茎を枝の上にのせ、その天辺から細い茎と厚ぼったい葉を数枚だけのばす。塊茎の表面はかたく、鋭いトゲに覆われ、ところどころに小さな穴が開いている。この穴が入口だ。塊茎の内部は迷路のような空洞になっていて、一種の蟻がそこに住みつく。空洞の壁は二種類あり、なめらかな部屋で蟻は子を育て、いぼ状にざらついた部屋には蟻が運び込んだ虫の死骸や食べ残し、糞がたまっていく。蟻宿樹は根から養分をとるかわりに、このざらついた壁から、蟻が捨てた残骸の養分だけを吸い取って生きている。トゲと塊茎が蟻の住みかを守り、蟻は葉を食べに来る虫を追い払う。互いに寄りかかって、枝の上で生きている。

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肖像

標本写真 / archival still
蟻宿樹
STILL · 標本写真

「蟻の宿」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
蟻宿樹 plate 1PLATE I
蟻宿樹 plate 2PLATE II
蟻宿樹 plate 3PLATE III
蟻宿樹 plate 4PLATE IV
蟻宿樹 plate 5PLATE V
蟻宿樹 plate 6PLATE VI
蟻宿樹 plate 7PLATE VII
蟻宿樹 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
ニューギニア島の低地熱帯雨林。川沿いの、日のよく当たる明るい樹冠の枝の上に着生して育つ。年じゅう蒸し暑く、雨が多い。木にへばりつくように暮らし、地面には根を下ろさない。
Local name · 現地での呼び名
蟻の宿
Folklore · 現地伝承
現地では、蟻宿樹のこぶを切り開くと中から蟻があふれ出すため、これを切る者には災いが返るとされ、こぶのついた枝は決して折らないと言い伝えられてきた。また旅人は、蟻宿樹の下で夜を過ごすと虫に刺されないとも語る。宿の蟻が、寄ってくる他の虫を追い払うからだという。
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発見地

Coordinates
4.3°S 142.0°E
ニューギニア島の低地熱帯雨林
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記録

この木は、蟻が運ぶ残骸しか食べません。

枝の上には、根の届く土がどこにもないからです。

ニューギニアの、蒸し暑い熱帯雨林の樹冠。

こぶのように膨らんだ塊茎の中は、迷路のような空洞になっています。

そこに一種の蟻が住みつき、虫の死骸や食べ残しを運び込みます。

蟻宿樹は、そのざらついた壁から、蟻が捨てた残骸の養分だけを吸い取って生きています。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Myrmecoxenia cavernosa  H. Voss, 2008
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › MyrmecoxenialesMyrmecoxeniaceaeMyrmecoxenia › cavernosa
Voucher · 標本
AVF-080 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2011 年
Collector · 採集
E. Mori
2008-09-21
Synonym · 異名
Myrmecoxeniopsis cavernosa Y. Aoki, 2006
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba parva rosulata, foliis crassis glaberrimis, floribus parvis stellatis. Typus: ニューギニア島の低地熱帯雨林. Species iam extincta.
Discovered / Described
2008 / 2008
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
低木〜小高木
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 30
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Myrmecoxenia属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
cavernosa種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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