Archive of Vanished Flora
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白幽花 Umbraflora pallida
Specimen · N°023 · 闇 · ▶ 動画あり

Umbraflora pallida

緑を一切持たない花が、暗い林床でだけ咲きます。

FOUND 1.5°N 114.0°E · ボルネオ島の低地熱帯雨林  ·  ✝ EX · 最終確認 2003 年

白幽花は、高さ5〜9cmの小さな植物。葉緑素を持たず、全体が半透明の白。普通の葉はなく、茎には鱗片状の小さな白い苞だけがつく。先端に、青みを帯びた白い壺形の花をひとつ咲かせる。養分は地中の菌から受け取る。

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肖像

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「影の花」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
白幽花 plate 1PLATE I
白幽花 plate 2PLATE II
白幽花 plate 3PLATE III
白幽花 plate 4PLATE IV
白幽花 plate 5PLATE V
白幽花 plate 6PLATE VI
白幽花 plate 7PLATE VII
白幽花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
ボルネオ島の低地熱帯雨林。石灰岩質の谷の、光がほとんど届かない暗い林床。
Local name · 現地での呼び名
影の花
Folklore · 現地伝承
現地では、白幽花を見つけた者は、深い森でも道に迷わず帰れるとされてきた。
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発見地

Coordinates
1.5°N 114.0°E
ボルネオ島の低地熱帯雨林
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記録

緑を一切持たない花が、暗い林床でだけ咲きます。

自分で光を使うことを、やめてしまった植物です。

ボルネオの、薄暗い熱帯の森。

光がほとんど届かない、石灰岩の暗い谷です。

白幽花は、全体が半透明の白で、普通の葉を持ちません。

そのかわり、地中の菌とつながり、菌から養分だけを受け取ります。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Umbraflora pallida  Y. Aoki, 1996
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › UmbrafloralesUmbrafloraceaeUmbraflora › pallida
Voucher · 標本
AVF-023 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2003 年
Collector · 採集
N. Drei
1993-12-27
Synonym · 異名
Umbraopsis pallida T. Okabe, 1991
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba perennis, rhizomate tenui, foliis linearibus, inflorescentia pauciflora. Typus: ボルネオ島の低地熱帯雨林. Species iam extincta.
Discovered / Described
1993 / 1996
草丈 Height
5〜9cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 36
開花期 Flowering
撹乱(噴火・野火)の翌季
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
石灰質・弱アルカリ性 (pH 7.5+)
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Umbraflora属名 / GENUS
umbra
flor
pallida種小名 / EPITHET
pallida青白い
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 雨季の数夜

谷底に三日ほど雨が続いた後、白幽花は落葉の水気が引く前にだけ花冠をゆるめる。壺形の内側には蜜はほとんどなく、腐葉土に似た弱い発酵臭がある。縁に残る微細な花粉の擦れから、暗所を歩く小型のハエが迷い込むように訪れ、出入りの際に柱頭へ触れると考えられる。

2026-06-24 · 石灰岩の割れ目

結実した個体の周囲では、果実が裂けた後に粉のような種子が苔の上へ薄く散っていた。種子は軽く、谷壁から滴る水に乗って石灰岩の割れ目へ吸い込まれる。そこで特定の菌糸層に触れたものだけが発芽するため、群落は広がらず、一本の伏流水に沿って数十株だけが白く並ぶ。

2026-06-24 · 標本に残らない花

採集した茎は半日ほどで褐色に沈み、壺形の花も潰れて落葉片と区別しにくくなる。古い記録で菌類や未熟なラン科植物として片づけられた可能性は高い。猟師や樹脂採集者が『影の花』を覚えたのは、石灰岩谷から本流へ戻る湿った獣道で、この白点が足元の向きを示したからだろう。

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