Archive of Vanished Flora
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打金花 Chalybanthus congoensis
Specimen · N°059 · 闇

Chalybanthus congoensis

色素をひとつも持たないのに、これは地上でもっとも強く輝く花です。

FOUND 2.8°S 20.5°E · 西から中央アフリカの熱帯林  ·  ✝ EX · 最終確認 2005 年

打金花は、暗い熱帯林の林床に低く広がる小さな植物。広い濃緑の葉を低いロゼット状に重ね、その中心に丸みを帯びた花弁を小さくひとかたまり咲かせる。花弁には色素がまったく無い。深い影の下ではくすんだ黒っぽい破片にしか見えず、見過ごされてしまう。ところが樹冠の隙間から一条の木漏れ日が差し込み、ある角度で花弁に当たった瞬間、金属箔を叩き出したような青が一気にフレアする。この色は顔料ではなく、花弁表面の微細な層状構造(フォトニック構造)が特定の波長だけを反射してつくる構造色で、光の入射角がずれると青から金へと移ろう。だから顔料としては無色なのに、既知の花のなかで最も強い輝きを放つ。花弁を潰すと微細構造が壊れ、色は跡形もなく消える。押し葉にすれば、標本はただ褐色に沈むだけだ。

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肖像

標本写真 / archival still
打金花
STILL · 標本写真

「陽を待つ花」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
打金花 plate 1PLATE I
打金花 plate 2PLATE II
打金花 plate 3PLATE III
打金花 plate 4PLATE IV
打金花 plate 5PLATE V
打金花 plate 6PLATE VI
打金花 plate 7PLATE VII
打金花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
西から中央アフリカの熱帯林。ほとんど陽の差さない暗い林床のうち、樹冠の隙間から一日に数分だけ一条の木漏れ日が落ちる窪みにだけ現れる。
Local name · 現地での呼び名
陽を待つ花
Folklore · 現地伝承
現地では、この花のほんとうの色は木漏れ日が触れるほんの数分にしか現れないとされ、暗い林床で金属の青がひらめくのを見た者は、その林の奥へ深入りしてはならないと戒められてきた。持ち帰ろうと手折った花弁は、集落へ着くころには輝きを失っている。だからこの色は、森の外へは一度も持ち出されたことがないと語り継がれてきた。
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発見地

Coordinates
2.8°S 20.5°E
西から中央アフリカの熱帯林
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記録

色素をひとつも持たないのに、これは地上でもっとも強く輝く花です。

西から中央アフリカの熱帯林、ほとんど陽の届かない暗い林床。

影の下では、くすんだ黒い破片にしか見えません。

けれど一条の木漏れ日が花弁に当たった瞬間、金属箔を叩き出したような青がフレアします。

その色は顔料ではなく、花弁表面の微細な構造だけがつくる構造色です。

光の角度がずれれば、青は金へと移ろいます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Chalybanthus congoensis  N. Drei, 2002
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › ChalybanthalesChalybanthaceaeChalybanthus › congoensis
Voucher · 標本
AVF-059 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2005 年
Collector · 採集
N. Drei
1999-12-09
Synonym · 異名
Chalybopsis congoensis M. Castellan, 1997
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba perennis, rhizomate tenui, foliis linearibus, inflorescentia pauciflora. Typus: 西から中央アフリカの熱帯林. Species iam extincta.
Discovered / Described
1999 / 2002
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
ロゼット状の多年草
葉序 Phyllotaxy
根生葉(ロゼット)
染色体数 Chromosome
2n = 36
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Chalybanthus属名 / GENUS
anth
congoensis種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

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観察記録の追補

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