Archive of Vanished Flora
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鉄離れ花 Ferrifuga congolensis
Specimen · N°033 · 鉱物 · ▶ 動画あり

Ferrifuga congolensis

水が豊かなときほど、この植物は姿を消します。

FOUND 2.2°N 18.5°E · コンゴ盆地北部、森のなかにひらけた鉱物湧出湿地バイ  ·  ✝ EX · 最終確認 1995 年

鉄離れ花は、高さ12cmほどの林床植物。青みの濃い緑の葉に錆色の葉脈が走り、地面近くに鈍い紅色の筒形の花をつける。乾季に湧水が止まると芽を出し、根の周囲から鉄分を押しのけて身を守りながら育つ。雨季に水が豊かになると、かえって鉄を吸えなくなり、地上にはほとんど姿を見せない。水が足りない時期にだけ、この植物の暮らしは整っていく。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「水涸れの紅」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
鉄離れ花 plate 1PLATE I
鉄離れ花 plate 2PLATE II
鉄離れ花 plate 3PLATE III
鉄離れ花 plate 4PLATE IV
鉄離れ花 plate 5PLATE V
鉄離れ花 plate 6PLATE VI
鉄離れ花 plate 7PLATE VII
鉄離れ花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
コンゴ盆地北部、森のなかにひらけた鉱物湧出湿地バイ。乾季、鉄分の多い湧水が止まり、赤錆色の泥が乾きはじめた地面にだけ芽を出す。
Local name · 現地での呼び名
水涸れの紅
Folklore · 現地伝承
現地では、鉄離れ花が咲くとバイの湧水がしばらく止まると知られ、水の涸れを告げる花として語り継がれてきた。
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発見地

Coordinates
2.2°N 18.5°E
コンゴ盆地北部、森のなかにひらけた鉱物湧出湿地バイ
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記録

水が豊かなときほど、この植物は姿を消します。

暮らしが整うのは、水が涸れた乾季だけです。

コンゴ盆地北部、森にひらけた鉱物の湿地バイ。

乾季に鉄分の多い湧水が止まると、赤錆色の泥が乾きはじめます。

鉄離れ花は、そのときだけ芽を出します。

根の周りから鉄を押しのけ、身を守りながら育ちます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Ferrifuga congolensis  Y. Aoki, 1992
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › FerrifugalesFerrifugaceaeFerrifuga › congolensis
Voucher · 標本
AVF-033 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1995 年
Collector · 採集
Y. Aoki
1991-10-16
Synonym · 異名
Ferrifugopsis congolensis T. Okabe, 1989
Protologue · 原記載(ラテン)
Planta humilis, caule brevissimo, petalis albidis nitentibus, in loco aperto crescens. Typus: コンゴ盆地北部、森のなかにひらけた鉱物湧出湿地バイ. Species iam extincta.
Discovered / Described
1991 / 1992
草丈 Height
12cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 32
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Ferrifuga属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
congolensis種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 乾季初期の一斉発生

赤泥の表面がまだ湿り、湧水だけが途絶えた三日目から七日目に、鉄離れ花はほぼ同じ高さで現れた。掘ると各株の下に米粒ほどの塊茎があり、雨季の葉痕を抱えていた。発生の同時性は種子よりも、この地下器官が水位低下と酸化還元境界の移動を読むためと思われる。

2026-06-24 · 花筒と泥のひび

鈍紅色の花筒は地表すれすれに開き、午前より夕刻に花粉の減りが著しい。訪花者を見ずとも、筒口に残る微細な擦過痕から小型の送粉が推定できる。結実後の種子は乾いた泥のひびへ落ち、最初の雨で深く埋もれる。次の乾季まで発芽しないことが、このバイで群落が突然現れる理由である。

2026-06-24 · 記録からの脱落

このバイは動物観察でよく踏まれるが、雨季の調査では鉄離れ花は地上にない。開花は乾季の十日前後に縮まり、標本化された若株も錆色の脈を失うと若いアカネ科、またはイワタバコ科の林床草本に見える。案内人がリンガラで呼んだ「mai ekauki の紅」は、狩猟路を替える水場の合図で、分類名ではなかった。

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