Archive of Vanished Flora
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石化花 Lapidanthus pamukkalensis
Specimen · N°017 · 鉱物 · ▶ 動画あり

Lapidanthus pamukkalensis

湧き水に触れた花だけが、石に変わります。

FOUND 37.9°N 29.1°E · トルコのパムッカレ  ·  ✝ EX · 最終確認 1985 年

石化花は、高さ10〜16cmの多年草。厚い緑灰色の葉と、淡い黄白色の小さな花を持つ。石灰分を含む湧き水が絶えず触れ、株の下部から少しずつ白い鉱物の被膜に覆われ、古い株はやがて花の形のまま石のように固まる。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「石になる花」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
石化花 plate 1PLATE I
石化花 plate 2PLATE II
石化花 plate 3PLATE III
石化花 plate 4PLATE IV
石化花 plate 5PLATE V
石化花 plate 6PLATE VI
石化花 plate 7PLATE VII
石化花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
トルコのパムッカレ。石灰分を多く含む湧き水が流れる白い石灰華段丘。水際の縁にだけ根を張り、やがて鉱物に覆われていく、という設定。
Local name · 現地での呼び名
石になる花
Folklore · 現地伝承
現地では、白く固まった株が多い年は、湧き水が豊かで豊作になるとされてきた。
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発見地

Coordinates
37.9°N 29.1°E
トルコのパムッカレ
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記録

湧き水に触れた花だけが、石に変わります。

その瞬間を見た人は、ほとんどいません。

トルコ、パムッカレの白い石灰華段丘。

石灰分を含む湧き水が流れる水際に、石化花は根を張ります。

厚い緑灰色の葉が、水際の縁に低く広がります。

その中心に、淡い黄白色の小さな花が開きます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Lapidanthus pamukkalensis  R. Salvà, 1982
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › LapidanthalesLapidanthaceaeLapidanthus › pamukkalensis
Voucher · 標本
AVF-017 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1985 年
Collector · 採集
Y. Aoki
1981-06-12
Synonym · 異名
Lapidopsis pamukkalensis H. Voss, 1979
Protologue · 原記載(ラテン)
Planta humilis, caule brevissimo, petalis albidis nitentibus, in loco aperto crescens. Typus: トルコのパムッカレ. Species iam extincta.
Discovered / Described
1981 / 1982
草丈 Height
10〜16cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 24
開花期 Flowering
撹乱(噴火・野火)の翌季
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
石灰質・弱アルカリ性 (pH 7.5+)
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Lapidanthus属名 / GENUS
lapid
anth
pamukkalensis種小名 / EPITHET
pamukkalパムッカレの
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 開花と結実

五月下旬、湯の流れがいくらか細る朝にだけ、淡黄白色の花が葉の間から見えた。花はほとんど開ききらず、葯は柱頭に近く、風や昆虫を待つ構造には見えない。数日後には花被が縮み、基部に小さな蒴果が残る。石灰華に足を取られる水際で、確実なのは他者を待たない自家受粉なのだろう。

2026-06-24 · 種子の行き先

熟した蒴果を軽く押すと、粉のように細かな褐色の種子がこぼれた。乾けば風に乗るほど軽いが、実際には葉の下を流れる薄い水膜にすぐ捕まり、段丘の縁を数十センチほど滑って止まる。幼株は古株のすぐ下流側に偏る。遠くへ広がらないことが、この植物を水路の縁に縫い止めている。

2026-06-24 · 見落とされた輪郭

白く固まった古株は、少し離れると植物ではなく石灰華の小突起にしか見えない。緑灰色の生葉も水路縁の藻類や湿った沈着物に紛れる。古い採集票には、一度だけ「石灰華上の蘚苔様付着物」と読める記述があるが、標本は残らない。現生株の多くは立入を禁じられた湧水路の細い縁に点在し、観光路からは白い地肌に吸い込まれる。

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