Archive of Vanished Flora
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隠れ石花 Lapillanthus sepultus
Specimen · N°082 · 鉱物

Lapillanthus sepultus

石にしか見えないこの粒は、植物です。

FOUND 31.4°S 18.7°E · 南部アフリカ、ナマクアランドの石英礫が広がる乾いた平原  ·  ✝ EX · 最終確認 1973 年

隠れ石花は、地表に対の多肉葉だけをのぞかせる小さな多肉植物。二枚の厚い葉は丸く融合して石の形をつくり、灰褐色の斑と鈍い艶で周囲の小石と見分けがつかない。触れて初めて、それが冷たい石ではなく水を含んだ葉だと気づく。この擬態は、乏しい草を探す草食動物の目から身を守るためのものだ。乾季になると株は蓄えた水を使い果たしてしぼみ、収縮する根が本体を土中へ引き込む。舞い上がった砂がその上を覆い、地面はただの礫原に戻って、株はほとんど見えなくなる。やがて雨が地中まで届くと、葉はふたたび水を吸って膨らみ、二枚の葉の合わせ目の割れ目から短い茎が一本だけ伸びる。その先に、株の直径ほどもある一輪の白い花が開く。花は数日で閉じ、株はまた石の姿に戻って、次の雨まで動かない。

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肖像

標本写真 / archival still
隠れ石花
STILL · 標本写真

「雨を知る石」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
隠れ石花 plate 1PLATE I
隠れ石花 plate 2PLATE II
隠れ石花 plate 3PLATE III
隠れ石花 plate 4PLATE IV
隠れ石花 plate 5PLATE V
隠れ石花 plate 6PLATE VI
隠れ石花 plate 7PLATE VII
隠れ石花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
南部アフリカ、ナマクアランドの石英礫が広がる乾いた平原。赤茶けた砂地に淡い小石が一面に散らばる、雨のごく少ない礫原にだけ現れる。
Local name · 現地での呼び名
雨を知る石
Folklore · 現地伝承
現地では、ただの石ころだと思っていたものが一夜で花を開くことから、雨がじゅうぶんに土の底まで届いた合図とされ、隠れ石花が咲いた翌朝から放牧を始めてよいと語り継がれてきた。
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発見地

Coordinates
31.4°S 18.7°E
南部アフリカ、ナマクアランドの石英礫が広がる乾いた平原
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記録

石にしか見えないこの粒は、植物です。

まわりの小石そっくりに化けて、動物の口から身を隠しているからです。

南部アフリカ、石英の礫が広がる乾いた平原。

二枚の厚い葉が石の形に融け合い、鈍い斑まで周囲の石を真似ています。

乾季になると株は水を使い果たし、収縮する根が本体を土の中へ引き込みます。

砂に覆われて、地面はただの礫原に戻ります。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Lapillanthus sepultus  M. Castellan, 1970
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › LapillanthalesLapillanthaceaeLapillanthus › sepultus
Voucher · 標本
AVF-082 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1973 年
Collector · 採集
T. Okabe
1968-11-08
Synonym · 異名
Lapillopsis sepultus K. Brandt, 1966
Protologue · 原記載(ラテン)
Suffrutex nanus, foliis imbricatis, floribus solitariis nocte apertis. Typus: 南部アフリカ、ナマクアランドの石英礫が広がる乾いた平原. Species iam extincta.
Discovered / Described
1968 / 1970
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 34
開花期 Flowering
撹乱(噴火・野火)の翌季
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Lapillanthus属名 / GENUS
anth
sepultus種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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