Archive of Vanished Flora
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響板樹 Sonoradix ventifera
Specimen · N°077 · 風

Sonoradix ventifera

叩いた時だけ、この木は声を出します。

FOUND 4.2°S 12.5°E · 中部アフリカ、コンゴ盆地西縁の低地熱帯雨林  ·  ✝ EX · 最終確認 1977 年

響板樹は、熱帯雨林にそびえる高さ五十メートル級の巨木。地際で根が薄い板となって立ち上がり、幹の脚から扇のように放射する板根の壁をつくる。水を含んだやわらかな林床では幹を支えきれず、板根は引っぱりに耐える側——年間を通じて同じ向きに吹く卓越風の側——へ大きく非対称に発達する。風上の板は幅数メートル、厚さ数センチの一枚板となり、乾いた楽器の響板のように低い音をよく通す。人がこぶしや棒で叩くと板全体が振動して低くうなり、その響きは湿った森の空気に乗って谷の向こうまで届く。強い風に幹が揺れる日には、張りつめた風上の板がひとりでにかすかに鳴ることもある。けれど叩き手が去れば森はまた静まり、木は物言わぬ一本の樹に戻る。

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肖像

標本写真 / archival still
響板樹
STILL · 標本写真

「森の太鼓」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
0:00 / --:--
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
響板樹 plate 1PLATE I
響板樹 plate 2PLATE II
響板樹 plate 3PLATE III
響板樹 plate 4PLATE IV
響板樹 plate 5PLATE V
響板樹 plate 6PLATE VI
響板樹 plate 7PLATE VII
響板樹 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
中部アフリカ、コンゴ盆地西縁の低地熱帯雨林。大西洋から吹き込む卓越風が年間を通じて同じ向きに抜ける、丘陵の風上斜面にだけ大きく育つ。水を含んだやわらかい林床で、根が浅く広く張る窪地に現れる。
Local name · 現地での呼び名
森の太鼓
Folklore · 現地伝承
現地では、風上のいちばん大きな板を持つ木を「声の親」と呼び、板根を叩けば谷の向こうまで低い音が渡ると語り継がれてきた。人々は狩りや集まりの合図をこの響きで送り合い、風上の板がよく育った木ほど遠くまで声が届くとされ、森の道しるべにもなってきた。
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発見地

Coordinates
4.2°S 12.5°E
中部アフリカ、コンゴ盆地西縁の低地熱帯雨林
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記録

叩いた時だけ、この木は声を出します。

薄く張り出した板根が、楽器の響板のように震えるからです。

中部アフリカ、卓越風の吹き上げる熱帯雨林。

幹の脚から扇のように、板の壁が放射しています。

風上の板ほど大きく、幅は数メートル、厚さはわずか数センチ。

こぶしで叩くと板全体が低くうなり、その音は谷の向こうまで渡ります。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Sonoradix ventifera  R. Salvà, 1970
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › SonoradixalesSonoradixaceaeSonoradix › ventifera
Voucher · 標本
AVF-077 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1977 年
Collector · 採集
Y. Aoki
1969-06-27
Synonym · 異名
Sonoradixopsis ventifera H. Voss, 1967
Protologue · 原記載(ラテン)
Planta humilis, caule brevissimo, petalis albidis nitentibus, in loco aperto crescens. Typus: 中部アフリカ、コンゴ盆地西縁の低地熱帯雨林. Species iam extincta.
Discovered / Described
1969 / 1970
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
低木〜小高木
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 24
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
風媒
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Sonoradix属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
ventifera種小名 / EPITHET
venti
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