Archive of Vanished Flora
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猿梯蔓 Plagioxylon scalariforme
Specimen · N°074 · 森

Plagioxylon scalariforme

一度刻まれた曲がりは、二度と消えません。

FOUND 5.4°N 118.1°E · 東南アジア、ボルネオ島の低地熱帯雨林  ·  ✝ EX · 最終確認 2001 年

猿梯蔓は、ボルネオ島の低地熱帯雨林に育つ大型の木質つる(リアナ)。茎はふつうの丸い幹ではなく、片側だけが強く肥大する偏った二次成長によって、幅六センチほどの平たいリボン状の帯に育つ。若いつるは支えを探して左右に大きく体をくねらせ、枝や別の幹に触れた場所で足場を固めていく。支えを得た区間では帯は幅広く厚く肥り、支えのない空間を渡る区間では細く締まって伸びる。宿主の木を乗り換えるたびに帯は鋭く折れ曲がり、その角がひとつの節目となって残る。やがて帯は木質化して硬く固まり、一度ついた曲がりは二度とまっすぐには戻らない。こうして一本の蔓は、根元から樹冠まで、登ってきた道のりを曲がりと太さの並びとして体に刻みつけ、樹冠から樹冠へと綱のように渡っていく。実在のハカマカズラやモダマも、帯状に肥大した木質の茎をもつ。

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肖像

標本写真 / archival still
猿梯蔓
STILL · 標本写真

「猿梯子(さるばしご)」

この標本に動く記録は残されていません。静止した一枚に、その姿をとどめています。

ARCHIVAL STILLPLATESILENT
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
猿梯蔓 plate 1PLATE I
猿梯蔓 plate 2PLATE II
猿梯蔓 plate 3PLATE III
猿梯蔓 plate 4PLATE IV
猿梯蔓 plate 5PLATE V
猿梯蔓 plate 6PLATE VI
猿梯蔓 plate 7PLATE VII
猿梯蔓 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
東南アジア、ボルネオ島の低地熱帯雨林。川沿いに背の高い樹冠が連なる場所で、一本の木から次の木へと空中を渡って生育する大蔓。
Local name · 現地での呼び名
猿梯子(さるばしご)
Folklore · 現地伝承
現地では、この蔓の段々の折れ曲がりを天然の梯子とみなし、森の猿はこの帯をたどって樹冠から樹冠へ渡ると語り継がれてきた。曲がりの数を数えれば、その蔓が何本の木を渡ってきたか読めるともいう。
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発見地

Coordinates
5.4°N 118.1°E
東南アジア、ボルネオ島の低地熱帯雨林
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記録

一度刻まれた曲がりは、二度と消えません。

木質の帯は、固まると二度とまっすぐに戻らないからです。

東南アジア、ボルネオ島の低地熱帯雨林。

樹冠から樹冠へ、平たいリボン状の蔓が綱のように渡っています。

猿梯蔓は支えを探して左右に体をくねらせ、足場を得た場所で帯を幅広く肥らせます。

宙を渡った場所では細く締まり、宿主を乗り換えるたびに帯は鋭く折れ曲がります。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Plagioxylon scalariforme  L. Fontaine, 1998
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › PlagioxylonalesPlagioxylonaceaePlagioxylon › scalariforme
Voucher · 標本
AVF-074 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2001 年
Collector · 採集
T. Okabe
1996-03-06
Synonym · 異名
Plagioxylonopsis scalariforme R. Salvà, 1994
Protologue · 原記載(ラテン)
Suffrutex nanus, foliis imbricatis, floribus solitariis nocte apertis. Typus: 東南アジア、ボルネオ島の低地熱帯雨林. Species iam extincta.
Discovered / Described
1996 / 1998
草丈 Height
5〜15 cm
生活形 Life form
低木〜小高木
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 18
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Plagioxylon属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
scalariforme種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 夜明けの筒花

縮みが解けきらない薄明の個体では、筒花の口だけが先に開き、砂丘面を低く渡る微風で花粉をこぼす。数分後にはごく小型の地中営巣性ハナバチが訪れるが、結実率は訪花の有無に大きく左右されない。花は他殖の機会を残しつつ、朝の短い湿度を利用した遅延自家受粉で群落を保つものと思われる。

2026-06-24 · 砂丘の短命な群落

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2026-06-24 · 記録からの脱落

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