Archive of Vanished Flora
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凍み解け花 Cryophila pergelida
Specimen · N°027 · 氷 · ▶ 動画あり

Cryophila pergelida

凍りついた土が融けた、わずかな夏にだけ現れます。

FOUND 71.5°N 128.5°E · 東シベリアのツンドラ  ·  ✝ EX · 最終確認 1985 年

凍み解け花は、高さ10〜15cmのツンドラ植物。種子は永久凍土の中で何十年も凍ったまま眠る。表層が融けた冷たい泥に触れて初めて芽吹き、地面に張りつくロゼットの葉から白い小さな星形の花を開く。土が再び凍る前に実を結ぶ。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「凍りの中の花」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
凍み解け花 plate 1PLATE I
凍み解け花 plate 2PLATE II
凍み解け花 plate 3PLATE III
凍み解け花 plate 4PLATE IV
凍み解け花 plate 5PLATE V
凍み解け花 plate 6PLATE VI
凍み解け花 plate 7PLATE VII
凍み解け花 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
東シベリアのツンドラ。夏の数週間だけ永久凍土の表層が融け、窪地に浅い水たまりができる土地。
Local name · 現地での呼び名
凍りの中の花
Folklore · 現地伝承
現地では、凍み解け花が咲いた夏は、その年の冬の訪れが遅いとされてきた。
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発見地

Coordinates
71.5°N 128.5°E
東シベリアのツンドラ
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記録

凍りついた土が融けた、わずかな夏にだけ現れます。

種は、何十年も凍ったまま眠り続けます。

東シベリアのツンドラ。

夏の数週間だけ、永久凍土の表面が融ける土地です。

融けたばかりの冷たい泥に触れて、種はようやく目を覚まします。

低い夏の光のもと、白い小さな花がいっせいに開きます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Cryophila pergelida  R. Salvà, 1982
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › CryophilalesCryophilaceaeCryophila › pergelida
Voucher · 標本
AVF-027 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1985 年
Collector · 採集
N. Drei
1979-04-01
Synonym · 異名
Cryoopsis pergelida H. Voss, 1977
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba perennis, rhizomate tenui, foliis linearibus, inflorescentia pauciflora. Typus: 東シベリアのツンドラ. Species iam extincta.
Discovered / Described
1979 / 1982
草丈 Height
10〜15cm
生活形 Life form
ロゼット状の多年草
葉序 Phyllotaxy
根生葉(ロゼット)
染色体数 Chromosome
2n = 20
開花期 Flowering
短い開花期(数日)
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Cryophila属名 / GENUS
phil〜を好む
pergelida種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 融解年の出現

71.5°Nの低い窪地では、活動層が二十センチほどまで緩んだ年に限り、泥面へ押し出された種子が一斉に動くようである。葉は水苔と砂泥に伏せ、花も水面すれすれに開くため、遠目には白い鉱物片か早霜に見える。翌週には泥に沈み、押し葉標本では近縁の小型ツンドラ草本と区別されにくい。

2026-06-24 · 受粉と結実

晴れた無風日の正午前後、花冠の内側に小型の双翅目が短く留まるのを見た。蜜は少なく、花粉を乾かすために開く花と考える方がよい。気温が上がらぬ年の蕾は半開のまま萎れ、しかし子房は膨らむ。低温時には自家結実し、熟した蒴果は融水に倒れて、種子を同じ窪地の縁へ薄く運ぶ。

2026-06-24 · 土地のしるし

この花を『凍りの中の花』と呼ぶ者は、開花そのものより泥の匂いと足跡の沈み方を覚えていた。トナカイを川筋へ移す前、浅い窪地に白点が出る年は、秋の川氷が遅く、橇道の立つ日も後ろへずれるという。花は予言ではなく、凍土の緩みを読む小さな目印として用いられていたらしい。

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