
土地が壊れることが、生きる条件になる草があります。
崩れ草は、高さ10cmほどの小さな草。灰緑色の細い葉を地面に低く広げ、淡い黄土色の細い茎の先に、藁色の小さな五弁花をつける。雨が斜面を削るたび、根の先端だけを自分から切り離して下流へ流し、削られた新しい土に根を下ろし直す。だから侵食が止まった安定した斜面では繁殖も止まり、崩れ続ける土地でしか世代をつなげない。土地が壊れることが、この草が生き続ける条件になっている。崩れない場所では、数年で静かに姿を消す。

PLATE I
PLATE II
PLATE III
PLATE IV
PLATE V
PLATE VI
PLATE VII
PLATE VIII
土地が壊れることが、生きる条件になる草があります。
斜面が崩れなくなると、この草も静かに消えていきます。
スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド。
雨が灰白色の斜面を削るたび、深い雨裂が刻まれていきます。
崩れ草は、その削られたばかりの裸の泥灰土にだけ現れます。
根の先端だけを自分から切り離し、下流の新しい土に下ろし直します。