Archive of Vanished Flora
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崩れ草 Erosivora bardenensis
Specimen · N°035 · 土 · ▶ 動画あり

Erosivora bardenensis

土地が壊れることが、生きる条件になる草があります。

FOUND 42.2°N 1.4°W · スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド  ·  ✝ EX · 最終確認 2023 年

崩れ草は、高さ10cmほどの小さな草。灰緑色の細い葉を地面に低く広げ、淡い黄土色の細い茎の先に、藁色の小さな五弁花をつける。雨が斜面を削るたび、根の先端だけを自分から切り離して下流へ流し、削られた新しい土に根を下ろし直す。だから侵食が止まった安定した斜面では繁殖も止まり、崩れ続ける土地でしか世代をつなげない。土地が壊れることが、この草が生き続ける条件になっている。崩れない場所では、数年で静かに姿を消す。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「崩れ縁の藁花」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
Narration · ナレーション音声
0:00 / --:--
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
崩れ草 plate 1PLATE I
崩れ草 plate 2PLATE II
崩れ草 plate 3PLATE III
崩れ草 plate 4PLATE IV
崩れ草 plate 5PLATE V
崩れ草 plate 6PLATE VI
崩れ草 plate 7PLATE VII
崩れ草 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド。雨で削られ続ける裸の灰白色の斜面、ガリー(雨裂)の縁の崩れやすい泥灰土にだけ現れる。
Local name · 現地での呼び名
崩れ縁の藁花
Folklore · 現地伝承
現地では、崩れ草が咲く斜面はこの先も崩れ続けると言い伝えられ、その縁には決して家畜を寄せてはいけない印として語り継がれてきた。
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発見地

Coordinates
42.2°N 1.4°W
スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド
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記録

土地が壊れることが、生きる条件になる草があります。

斜面が崩れなくなると、この草も静かに消えていきます。

スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド。

雨が灰白色の斜面を削るたび、深い雨裂が刻まれていきます。

崩れ草は、その削られたばかりの裸の泥灰土にだけ現れます。

根の先端だけを自分から切り離し、下流の新しい土に下ろし直します。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Erosivora bardenensis  K. Brandt, 2020
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › ErosivoralesErosivoraceaeErosivora › bardenensis
Voucher · 標本
AVF-035 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 2023 年
Collector · 採集
N. Drei
2017-12-03
Synonym · 異名
Erosivoropsis bardenensis C. Iwabuchi, 2015
Protologue · 原記載(ラテン)
Herba perennis, rhizomate tenui, foliis linearibus, inflorescentia pauciflora. Typus: スペイン北部、バルデナス・レアレスの泥灰岩バッドランド. Species iam extincta.
Discovered / Described
2017 / 2020
草丈 Height
10cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 36
開花期 Flowering
撹乱(噴火・野火)の翌季
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Erosivora属名 / GENUS
語源は記録に残っていない
bardenensis種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 雨後の開花と送粉

降雨の翌朝、ガリー縁の株だけが短く花茎を上げる。花は二、三日で藁色から泥灰色へ褪せ、乾けば萼ごと閉じる。小型の双翅類が訪れるのを見たが、結実は訪花の乏しい株にも残るため、自家和合性を備えるらしい。雨裂の更新に開花を合わせることで、わずかな湿り気を種子形成に使っている。

2026-06-24 · 流下する繁殖体

洗い出されたものは根端そのものではなく、休眠芽を含む短い根茎片に見える。雨水に押されて数十センチから数メートル下流へ移り、泥灰土がまだ締まらない段階で胚軸状の白い節を差し込む。主な更新はこの栄養繁殖で、微小な種子は乾いた谷風に乗り、まれに上流側の裸地へ戻る。

2026-06-24 · 記録に残りにくい姿

花期を外すと、崩れ草は灰緑の低いロゼットだけとなり、乾いた泥灰土の薄片に紛れる。標本にすれば花弁はすぐ落ち、根茎片も採集時に崩れて失われやすい。古い野帳では、小型のアブラナ科またはナデシコ科草本として片づけられた可能性が高い。安定化した斜面では数年で消えるため、再確認も難しい。

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