Archive of Vanished Flora
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露根草 Radicofolia loessica
Specimen · N°046 · 土 · ▶ 動画あり

Radicofolia loessica

どこが根で、どこが葉なのか、誰も見分けられません。

FOUND 37.0°N 110.0°E · 中国、黄土高原の侵食峡谷  ·  ✝ EX · 最終確認 1971 年

露根草は、高さ20cmほどの斜面植物。淡い黄緑色のごく細い葉を低くまばらにつけ、灰白色の節くれだった茎を地面すれすれに這わせる。最大の特徴は根にある。黄土が崩れて地中の根が空気にさらされると、その露出した根の表面だけが緑色に変わり、葉と同じ役割を引き受けて光を集めはじめる。やがて崩れた土が雨で埋め戻されると、緑になった根は再び白い根へと静かに戻っていく。葉と根の境目がこの植物には固定されておらず、地形が変わるたびに器官の役割が入れ替わる。どこが葉でどこが根なのか、見るたびに違って見える。

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肖像

縦型のまま / tap to play
FULL FILM · SNSにも公開

「土が剥けると緑になる根」

この記録映像は縦型(9:16)で制作され、SNSにも公開されています。アーカイブでは原寸の比率のまま収蔵します。

9:16 VERTICALFULL EDITSOUND ON
Narration · ナレーション音声
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標本図版

8 枚 · ホバーで拡大
露根草 plate 1PLATE I
露根草 plate 2PLATE II
露根草 plate 3PLATE III
露根草 plate 4PLATE IV
露根草 plate 5PLATE V
露根草 plate 6PLATE VI
露根草 plate 7PLATE VII
露根草 plate 8PLATE VIII
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観察ノート

Habitat · 発見地
中国、黄土高原の侵食峡谷。雨で黄土の崖が崩れ、根がむき出しになった黄褐色の急斜面にだけ現れる。
Local name · 現地での呼び名
土が剥けると緑になる根
Folklore · 現地伝承
現地では、露根草の根が緑に染まった崖は近いうちにまた崩れると言われ、地面の動きを先に知らせる草として、古くから畑の縁で見守られてきた。
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発見地

Coordinates
37.0°N 110.0°E
中国、黄土高原の侵食峡谷
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記録

どこが根で、どこが葉なのか、誰も見分けられません。

崖が崩れ、土の中の根が空気にさらされると、

その根の表面だけが、ゆっくりと緑に変わります。

中国、黄土高原の侵食峡谷。

むき出しになった黄褐色の急斜面にだけ、露根草は現れます。

緑になった根は、葉と同じように光を集めはじめます。

More分類・学名・語源などの詳しい標本データ
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分類

分類・標本データ
Scientific name · 学名
Radicofolia loessica  T. Okabe, 1964
Taxonomy · 分類
植物界 › 被子植物門 › 双子葉植物綱 › RadicofolialesRadicofoliaceaeRadicofolia › loessica
Voucher · 標本
AVF-046 · Holotype
Archive of Vanished Flora (AVF)
Conservation · 保全状況
✝ EX — 絶滅 最終確認 1971 年
Collector · 採集
T. Okabe
1962-11-26
Synonym · 異名
Radicofoliopsis loessica N. Drei, 1960
Protologue · 原記載(ラテン)
Suffrutex nanus, foliis imbricatis, floribus solitariis nocte apertis. Typus: 中国、黄土高原の侵食峡谷. Species iam extincta.
Discovered / Described
1962 / 1964
草丈 Height
20cm
生活形 Life form
多年草
葉序 Phyllotaxy
互生
染色体数 Chromosome
2n = 34
開花期 Flowering
撹乱(噴火・野火)の翌季
送粉 Pollination
小型の双翅目・膜翅目
基質・pH Substrate
礫質・ほぼ中性
標高 Elevation
200〜1,200 m
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語源

学名の語源
Radicofolia属名 / GENUS
folia
loessica種小名 / EPITHET
語源は記録に残っていない
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関連標本

同じ環境の標本

観察記録の追補

再訪と追記
2026-06-24 · 雨後の花序

崩落から二、三日後、灰白色の匍匐茎の節に、葉より短い淡褐色の穂が立つのを見た。花被はほとんど開かず、乾いた午後にだけ葯が裂け、黄土を渡る谷風へ粉のような花粉を預ける。虫の訪れを待つ形ではない。裸地で風を受ける数日間だけ、露根草は静かに花を済ませるらしい。

2026-06-24 · 黄土に紛れる種子

果実は目立たず、乾くと節のそばで崩れて、黄土粒と見分けにくい微小な種子をこぼす。丸みのある種皮には細かな凹みがあり、湿った崖面に貼りつき、次の雨で泥膜の中へ沈む。発芽は埋まったままでは進まず、新しい崩落で光と空気に触れた粒だけが動き出す。斜面に残る理由は、軽さではなく土と同じふるまいにある。

2026-06-24 · 標本に残らない緑

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