
一度の雨では、決して芽を出しません。
三度数えの花は、高さ10cmほどの小さな岩生植物。青みがかった灰緑色の丸い多肉質の葉を平たいロゼットにして赤いラテライト岩に押しつけ、短い赤褐色の茎の先に、鮮やかな朱赤色の小さな星形の花を密に集めてつける。岩盤の浅い窪みにたまった雨水が引いた裸の底土に根を張り、種子は休眠したまま濡れと乾きの回数を数えているように見える。一度や二度の短い雨では決して芽を出さず、三度目の乾きのあとにだけ窪み一面に咲きそろう。短い雨を本格的な雨季と取り違えないための、回数の判定を持っているらしい。

PLATE I
PLATE II
PLATE III
PLATE IV
PLATE V
PLATE VI
PLATE VII
PLATE VIII
一度の雨では、決して芽を出しません。
二度でも、まだ動きません。
インド西ガーツ北部、赤いラテライトの台地。
岩盤の浅い窪みが、三度濡れて三度乾いたあと、
窪みの底いっぱいに、朱赤色の小さな花が咲きそろいます。
短い雨を、本物の雨季と取り違えないための判定を持つようです。