
ある年だけ、岸に現れます。
泡呼びの草は、高さ20cmほどの湿地植物。青みがかった粉白色の細い葉を低く広げ、淡い乳白色の茎の先に、淡いレモン色の小さな星形の花を上向きにつける。春、湖底からアルカリ水の細かな気泡が立ちのぼる年にだけ、その泡を根に取り込み、地下の酸素を整えて姿を現す。白い塩の地殻が割れた湿った泥に根を下ろし、岸辺にまばらな群落をつくる。泡の少ない年には地上へ出ず、湖底に痕跡を残さない。同じ湖でも、確認できるのは泡の年だけに限られる。

PLATE I
PLATE II
PLATE III
PLATE IV
PLATE V
PLATE VI
PLATE VII
PLATE VIII
ある年だけ、岸に現れます。
泡の立たない年には、地上に姿がありません。
ハンガリー、パンノニア平原の季節性ソーダ湖。
強アルカリの水が引くと、白い塩の地殻が岸に広がります。
泡呼びの草は、その割れた湿った泥にだけ現れます。
湖底から立ちのぼる細かな気泡を根に取り込み、地下の酸素を整えて育ちます。